【ポケトーク】海外で日本語が選択できなくなる症状について調べてみた

当ブログに頂いたコメントで知ったのですが、現在 翻訳機「ポケトーク(初代モデル)」に関して、amazonのレビューを見ますと 以下のようなコメントがいくつか投稿されています。

  • 海外に持っていったら言語設定で日本語が選べなくなった
  • 海外では言語選択が8ヵ国のみになり 日本語が選べない
  • つまり海外では日本語の翻訳ができない!
  • ソースネクストに確認したら「そういう仕様だ」と言われた

症状を報告している方が 1人2人ではなく、意図的に悪意ある報告をしているようにもみえませんし、”たまたま不良品だった”というわけでもなさそうです。

そもそも「ソースネクストに確認したら そういう仕様だと言われた」との投稿が事実だとしたら「ポケトークは海外では使えない」という話になるわけで大問題。

私自身非常に気になりましたので、直接ソースネクストに問い合わせてみることにしました。

ソースネクストへの質問

以下のような質問をメールサポートに投げてみました。

Q. アマゾンのポケトーク レビューを見ると、「海外で使用時に言語設定で日本語が選択できなくなる。そのため日本語での翻訳が不可能になる」との書き込みが多数見受けられます。これは本当の事でしょうか?

また 上記メールとは別に、電話サポートにも問い合わせてみました。

・電話番号:0570-000-762/(IP電話等の場合 03-3570-5688)
・営業時間:10:00-18:00(年中無休)

ソースネクストからの回答

というわけで、ソースネクストに対して 質問を行ったところ、おおよそ以下のような回答が得られました。

まずは、電話サポートの回答。

  • 翻訳言語で日本語が選択できなくなるエラーは、 ポケトークがネットに接続できていない場合に生じるものである。
  • 例え SIMカードを挿入していても、SIMの電波が届かない場所では、ネットに接続ができなくなる。そのため、不具合を報告されている方々は おそらく電波状況の悪いところで使用したのではないか?
  • またSIMカードは、1日あたりの通信量が「100MB/日」となっており、これを超えると通信速度に制限がかかる。これに引っかかった可能性はある

【2018.08.07追記】その後、メールによる回答も届きましたので、以下にその内容を引用しておきます。

お問い合せいただいた現象は、インターネットに接続できていない環境で ご使用になった場合の動作でございます。
※ POCKETALKのご利用にはインターネットの接続が必須となっております。
※オフラインでは日本語に限らず、選択可能な翻訳言語が制限されるほか、翻訳ができない状態となります。

インターネットに正常に接続できている状態であれば、国内外を問わず 日本語を含む言語の選択、および翻訳が可能です。

以下で 私なりに補足を加えながら解説をしてみたいと思います。

(1) エラーの原因

まず 結論からいうと「海外に行くと翻訳言語で日本語が選択できなくなる」というのは 間違い(勘違い)です。

海外でもきちんと日本語は選択できますので、ご安心ください。

こうしたエラーが存在することは確かなのですが、「海外で使用すると」不具合が発生するわけではないのです。

翻訳言語が数か国に限定されてしまう不具合は、ポケトークが「ネット接続できていない」ことによって生じます。

・選べる言語が極端に少なく、日本語がない【公式FAQ】
https://www.sourcenext.com/support/qa/?faq=PK-09124&c=11ed3319-e3b9-4517-af6d-a5f7c08aeb06

ポケトークの仕様上、日本語を含む翻訳言語の情報を取得するためには、必ずネット接続が必要になるとのこと。(※1)

つまり、海外であるか国内であるかに関わらず、通信環境が無い場合 ポケトークは選べる言語が極端に少なくなってしまうわけです。

逆に言うと、この不具合は「ネット接続できる環境に移動すれば解消する」ということでもあります。※対処方法は下の方に書いています。早く読みたい方はコチラをクリック。

(2) なぜネットに接続出来なかったのか?

ただ、不具合を報告しているみなさんも、おそらくは「ネットには接続できていた!」と考えているはずです。

しかし、症状から考えるに、実際には接続が出来ていなかった可能性が高い。

であるとすると、おそらくは「なぜ 繋がっているはずの ネットに繋がらなかったのか?」を確認しておくことが重要です。

考えられる可能性をあげてみます。

  • SIMの電波圏外だった
  • 通信方式/周波数帯に対応したアンテナの数が少なかった
  • SIMの1日の使用制限を超えていた
  • WiFiのパスワードが間違っていた

SIMの電波圏外だった

SIMによる通信とは、簡単に言うと「携帯電話の回線」を使って行う通信のことです。

ですから、そもそも携帯電話の電波が届かない場所では、SIMによる通信も行えません。

日本国内と同様に、地下や山間部・田舎・離島などでは、電波の圏外であったり 非常に繋がりにくかったりするのが一般的です。

海外の場合、通信インフラの整備(アンテナなどの設置)に関しては地域によって大きく隔たりがあるため、同じ国内でも場所によって圏外が多くなることも予想されます。

【2018.08.13追記】amazonに掲載されたソースネクストの回答によると「その国で初めて起動する際には、SIMカードが接続可能な通信会社を検索するため、接続するのに数分から10分程度お時間がかかる場合がある」とのことです。

通信方式/周波数帯に対応したアンテナの数が少なかった【追記】

また、ポケトーク(初代モデル)SIMの通信方式や周波数帯に対応したアンテナの数自体が少なく、圏外になっていた可能性もあります。※コメント欄からご指摘を頂き追記しました、ありがとうございます

ポケトークのグローバルSIMは、基本的には「専用グローバルSIM 利用可能国一覧」に掲載されている国で利用が可能です。

ただし、これは「その国・地域に飛んでいる全ての電波が利用可能」という意味ではありません。

ポケトーク(初代モデル)が対応しているグローバルSIMの通信方式と周波数帯は以下の通り。

W-CDMA方式、3Gのみ利用可。850/1900/2100MHzに対応

あくまで上記の方式と周波数帯のみがポケトーク(初代モデル)の利用可能な電波なのです。

「3G(W-CDMA方式)」という通信方式は、2018年現在では古いものになりつつあり、より新しい「4G」規格の普及が進んでいます(さらに今後は「5G」に…)。

そのため、地域によっては3G回線よりも4G回線のアンテナの方が多い…ということも考えられ、そうした地域では「携帯の電波(4G)は届いているのに、ポケトーク(3G)が使えない」という状況が起こり得るわけです。

ポケトーク2代目の「Wシリーズ」では、3Gに加えて4G(FDD-LTE)にも対応したため、より電波に繋がりやすい仕様になりましたが(※SIM内臓モデル)、3G(W-CDMA)のみに限定されたポケトーク(初代モデル)の場合、地域によっては 電波が繋がりにくかった可能性はあります。

SIMの1日の使用制限を超えていた

ポケトークの専用グローバルSIMには、1日当たりの通信料の上限が設けられています。

1日の使用量が100MBを越えた場合、当日中の間の通信速度に制限が掛かります。

・1日の使用量が100MBを越えた場合
https://www.sourcenext.com/product/pocketalk/detail/

100MBとは、翻訳できる時間になおすと「約15時間」ほど。

なので、1日15時間以上 翻訳を行うと、ネットにつながりづらくなってしまうわけです。現実的に15時間も翻訳する機会はそれほど多くないと思いますが、頭の隅に入れておきたい情報です。

WiFiのパスワード設定が間違っていた

最後に、WiFi接続がうまくいかなかった可能性です。

ポケトーク(初代モデル)には、致命的なバグがあり、WiFiのパスワードを間違って入力していても、必ず「接続しました」と表示がでる(困った)仕様になっています。

・Wi-Fi設定を終えたのに「インターネットに接続してください」とエラーメッセージが出てしまう
https://webdesign-ginou.com/pocketalk-faq#Wi-Fi

そのため「しっかり WiFiに接続できているはずなのに、ネットに繋がらない⁉」という状況が生じてしまうわけです。

あの拷問のようなパスワード入力画面で、間違えずに打ち込むことの方が、奇跡なのかも知れませんが…

(おまけ) 選ばれし8言語はオフラインでも翻訳可能だった!

ちなみに、ネット接続できない状態(オフライン時)でも、選択可能な言語はおおよそ以下のとおり。

  1. 中国語
  2. オランダ語
  3. 英語
  4. フランス語
  5. ドイツ語
  6. イタリア語
  7. ポルトガル語
  8. スペイン語

ためしに、ネット接続が出来ない状況下で、英語で話しかけてみたところ、なんとオフラインでも翻訳ができました!

ほかにも「中国語→英語」「イタリア語→英語」なども試してみましたが、いずれも翻訳が可能でした。

つまり 上記の8言語に関しては、本体内に翻訳エンジンが収録されているらしく、オフラインでの翻訳も可能な模様。※公式見解ではありません。あくまで当ブログ独自の調査結果です。

なぜ こういうことが起きるかというと、ポケトーク(初代モデル)は元々オランダの「Travis」というデバイスがベースになっているためだと思われます。

日本の「ポケトーク」は、ネット接続が無い状況では翻訳できないということになっていますが、もともとTavis自体はオフラインでの翻訳もできるってことなんでしょうね。

なので、ソースネクストは公式には認めていませんが、海外の主要な言語はオフラインでも翻訳可能な仕様になっている模様です。

対処方法

基本的に この問題の原因は「ポケトークが電波(ネット回線)に繋がっていない」ことにあります。

なので、同様の不具合が発生した場合は、まずは「電波の入る場所に移動する」というのが 適切な対応です。

【2018.08.20追記】 初代モデルの「ver1.3.3」から ネットに接続できているかどうかの確認が容易になりました。

ネット接続できている場合は、液晶画面の周りが「緑」になり…

できていない場合は「赤」になります。

アップデートの方法はコチラの記事をご覧ください。

ただし、渡航先の地域がほぼ圏外だった…というような場合には、根本的に対処の仕様がありません。

こうした事態を回避し「電波に繋がりやすくする」ための方策としては、以下の2つが考えられます ※以下を用いても100%通信が行えるわけではありませんのでご注意ください。

ポケットWiFiを持参する

ポケットWiFiを持参すれば、受信できる電波の数を増やすことができます。

海外旅行向けのWi-Fiレンタルサービス「グローバルWiFi」では、サービス利用時のオプションとしてポケトークをレンタルすることができます。

ポケトークのレンタル料金は「800円/日(税抜)」となっています(2018.01.15現在)。※別途ポケットWiFiレンタル料が必要です。

「グローバルWiFi」を利用する

ポケトークWを購入する

これから購入されるのであれば、ポケトークの2代目「Wシリーズ」がおすすめです。

「Wシリーズ」では、3G(W-CDMA方式)の対応周波数帯(バンド)の数が増えており、さらに「3G」回線に加えて「4G(FDD-LTE)」回線も利用できるようになりました。

ソースネクストでポケトークW(2代目モデル)を購入する

ポケトークは、ソースネクスト公式サイトのほか、Amazonや楽天などでも購入できます。

まとめ

というわけで、ポケトークを海外で使用する際に「言語設定で日本語が選べなくなってしまう不具合」について調べてみました。

とりあえず「WiFiあるいはSIMで通信が可能な場所であれば、海外でも問題なく利用可能」ということがわかりホッとしております。

実際に海外で使用して、不具合にあった方は、もしよろしければ「渡航先/ネット接続環境(SIMかWiFiか)/症状」などをコメント欄にお寄せ頂ければと思います。他の方が使用する際に参考になるかも知れません。

【2018.08.20追記】ちなみに私の妻が7月末に南米ボリビアの首都「ラパス」に出かけたので、ポケトーク(初代モデル)を持たせてみました。こちらでは、街中やスーパーマーケットでもSIMを用いて普通に日本語による翻訳ができたとのことです。

関連する記事

ポケトーク関連の記事をいくつか書いています。そちらも合わせてお読みください。

POCKETALK(ポケトーク)の競合製品で、ワンフレーズの旅行会話に特化した「ili(イリー)」関連の記事も書いています。

4 件のコメント

  • 2018年8月20日、この記事は調査不十分です。理由は下記。
    ★製品仕様では、「W-CDMA方式、3Gのみ利用可。850/1900/2100MHzに対応」
    この意味するところは、2018年時点で、海外も4G化が進み、3G限定で、しかもW-CDMA方式限定の古い機器は使えないところが増えています。
    ♦メーカー側の「インターネットに繋がらないから日本語が使えないのです。」という回答は日本語としては間違いではありませんが、「ポケトークの仕様がW-CDMA方式の3Gしか対応していないから繋がらないことが多い。」というのが実態のようです。
    ★この記事の(2)なぜネットに接続出来なかったのか? の内容考察が不十分です。
    この記事を読んで安心して購入し、トラブルに合う人が増えます。
    従って、この記事も正しく訂正したほうがよいと思います。

    • 大変貴重なコメントをありがとうございます。

      ご意見をまとめますと「ポケトークのSIMが対応している通信方式/周波数帯のアンテナ普及率が、海外だと低下傾向にある。だから、物理的に電波が遮断されていなくとも、繋がりにくくなる可能性がある…」ということになりますでしょうか?

      ご指摘ありがとうございます。もう少し検証を続けてみようと思います。※記事の方に追記させていただきました。

      ちなみに「3G限定で、しかもW-CDMA方式限定の古い機器は使えないところが増えています」とのことですが、例えば、具体的にどの国のどの地域がそれに該当するのでしょうか? 「○○という地域では使えなかった」という情報をお持ちだったりしますか?

      もしよろしければ、他の方の参考にもなると思うので教えて頂ければと思いますがいかがでしょうか?

      • 安部です。
        早速、追記していただきありがとうございます。
        この問題は、Wが発売されて解消しますね。
        余談ですが、Wの企画・開発・製造期間を逆算すると、メーカーは上記の問題点を始めから判っていたようですね。
        具体的な3G不通地域は、AMAZONで海外で使えないと言っている方の訪問先がこれに該当するとみて良いでしょう。具体的には中国の深圳では4Gしかないと報告されています。
        また、タイのバンコクでは2年前から、もうすぐ3Gサービスは打ち切るので、3G携帯は無料で4Gの新機種に交換するというキャンペーンをやっていました。私はこの時に無料で4G機種に交換したので現時点でどうなっているか判りませんが、すでに3Gは廃止されたかもしれません。

        • コメントありがとうございます。

          調べてみたところ、台湾は今年いっぱいで3Gが停波するようですね。
          この件に関しては、別途新しく記事にしようと思っています。

          また、タイ、バンコクの情報もありがとうございます。
          ただ、もしかして安部さんが仰っているのは3Gではなく、2G(GMS)の話ではありませんか?

          調べてみると、2年ほど前からタイ国内の通信会社が順次2G(GMS)を停波している…といった情報は出てくるのですが、3Gに関して触れられた情報が見つけられませんでした。

          ・タイ携帯通信最大手、2G一部打ち切り
          https://www.nikkei.com/article/DGXLASDX15H0Z_V10C16A3FFE000/

          ・【追記あり】AIS、4月14日に 2G(GSM)サービス終了
          http://www.daco.co.th/information/26005/

          試しにタイの観光局に問い合わせてみましたが「3Gを廃止する動きに関しては存じておりません」との回答でした。
          もし、バンコクにおける3G廃止の動きを示すような情報ソースがありましたら、教えて頂けませんでしょうか? ※海外サイトでも構いません。

          また、中国・深センの件に関しては、現在私も調査中です。

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