うちは何回まで受けられる? 特定不妊治療費助成制度について調べてみた

昨年から不妊治療を開始し、半年ほど人工授精を行ってきましたがなかなか良い結果にいたらず、このたび次のステップとして「体外受精」を検討することになりました。

「体外受精」となると治療費も跳ね上がるので、現実問題として治療法に対する心理的な抵抗感のほかに「金銭的」な心配も生じてきます。

しかし、ありがたいことに「体外受精」の治療には「特定不妊治療費助成制度」というものが用意されており、助成金をうけることができるようになっています。

わたしも助成金の存在自体と、どうやら「新制度(2016年4月から)では 40歳前後の女性に対する助成の枠が厳しくなるらしい・・・」くらいのことはなんとなく知っていたのですが、詳しい内容についてはまったく未知の状態でした。

そこでこのたび、この制度(特定不妊治療費助成制度)の内容や手続き方法、そして助成を受けるコトができる回数などについて調べてみることにしました。

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もちろんこの助成金は「1回でも多く受けられた方が良い」というようなものではなく「助成を受けずにすむのであればそれにこしたことは無い」・・・ということは大前提なのですが、しかし実際的に「自分達の境遇で 具体的に何回まで助成がうけられるのか?」というのは気になるところです。

私と同じように「特定不妊治療費助成制度」を検討している方のために、基礎的な情報の共有を目的として、自分が調べた内容をここにメモしておこうと思います。

※記事の内容は東京都の場合を前提に書いています。具体的な手続きや条件などに関しては、実施している自治体によって異なる点もあるかと思いますのでその点はご留意ください。

基礎知識

ほぼ知識ゼロの状態から調べましたので、折々で疑問だった点に関して基礎的な知識をまとめてみました。

どこに申請すればよいのか?

そもそもこの助成制度は「厚生労働省(国)」の支援事業なのですが、実際の実施に関しては「都道府県、指定都市、中核市」が行っています。

なので、実際の申請の手続き窓口になるのは、基本的には「都道府県の役所」となり、指定都市や中核市に住んでいる場合には「市役所」ということになります。

例えば、神奈川県の場合「横浜市、川崎市、相模原市、横須賀市」の方は「市」に申請し、それ以外の方は「県」に申請します。

東京都の場合八王子市の方は「市」それ以外の方は「都」が窓口になります。

市区町村ごとの助成がある場合も

また 市区町村によっては、上記とは別に独自に助成(上乗せ助成)を行っているケースもあります。

例えば、東京都の練馬区世田谷区などでは「区」独自の助成金が用意されています(※ただし対象になるのは都の助成制度を受けている人)。

つまり、練馬区や世田谷区 在住であれば「都の助成金」の他に「区の助成金」も貰うコトができるわけですね。

もちろん、同じ東京都でも中野区などのように「区」独自の助成金を持たないケースもあるので、まずは一度、自分の住んでいる市区町村のホームページなどを確認をしてみるとよいでしょう。

どのタイミングで申請すればいよいか?

助成金の申請は「治療の終了後」に行います。

つまり、事前申請の必要はありません(というかできません)。

ちなみに、申請にあたっては、治療した際の「領収書」が必要になります。ですから 治療費の支払いの流れとしては まず医院に対して規定の料金を支払い、その後で 役所に申請を出し、助成金をもらう…という感じになるわけですね。

助成の対象になる治療内容は?

助成の対象となる治療は「体外受精または顕微授精」になります。

それ以外の治療(=人工授精やタイミング法)については助成の対象にはなりません。また、申請にあたっては、各自治体が指定した医療機関での治療が原則になります。

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助成金はいくらなのか?

原則として基本額は「15万円」ですが、これが全国一律というわけでもありません 。

助成事業の大元である「厚生労働省(国)」の定めている額が「15万円」なのですが この額をベースとして 各自治体ごとに治療のステージなどを勘案しながら按分しているようです。

ですので、具体的な金額に関しては自分の住んでいる各自治体の規定を確認してください。

例えば、東京都の場合は、治療を開始してから妊娠までをいくつかの工程(ステージ)にわけ、治療がどこまで進んだか(または方法)によって助成金額を以下のように定めています。

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治療ステージのAとかBとかCというのは以下のように定められています(※PDFへのリンク)。

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ちなみに、一番右側が「妊娠の確認」となっていますが、これは「妊娠できていたら(成功したら)」という意味ではなく、あくまで「妊娠しているかどうか判断をする検査を行ったら」という意味です。

助成の申請にあたっては「実際に妊娠したか否か」は問われません。

※具体的な金額に関しては自分の住んでいる各自治体の規定を確認してください。

助成が受けられる条件

細かい部分は実施している自治体によって異なると思いますが おおよそ以下のような条件が課せられています。

基本的な条件

(1) 特定不妊治療(体外受精・顕微授精)以外の治療法によっては妊娠の見込みがないか又は極めて少ないと医師が診断したこと(=医師の診断書が必要)。

(2) 「治療開始時」に法律上の婚姻をしている夫婦であること(事実婚は対象外 ※A)

(3) 夫婦の合算の所得額が730万円未満であること(※B)

(4) 申請日現在、当該自治体内に住所があること(※C)

(5) 当該自治体の指定する医療機関で治療を受けたこと。

(※A) あくまで「法律上の婚姻をしている夫婦」のため「事実婚」は対象外です。ただし例えば、京都府などのようにこの制度(特定不妊治療費助成制度)とは別に、事実婚夫婦も対象にした独自の制度を設けている自治体もあるようです

(※B)の所得制限は「夫婦の合算」である点、また「収入」ではなく「所得(収入から必要経費をひいたもの)」である点に注意しましょう(※所得税・住民税簡易計算機)。

(※C) 夫婦どちらかが居住して入ればOKな自治体や、夫婦どちらかで所得の多い方が居住している必要がある自治体など 様々です。

年齢による制限

上記の条件に加えて2016(平成28)年4月からは新制度が導入され(2014年4月から一部試行)、以下のような「(初回治療時の)女性の年齢による制限」が加わります。

女性の年齢が42歳以下であること

 
つまり、残念ながら女性の年齢が43歳以上の場合は 助成の対象にはなりません(※男性=夫の年齢は関係ありません)。

また、初回治療時の女性の年齢が「39歳以下」なのか「40~42歳」なのかでも、通算回数に差がでることになります。

旧制度と比較してみると・・・

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あくまで「初回の治療開始時」の女性の年齢 である点に注意してください。

仮にこれを「助成を受けることができる権利」と考えると 「39歳までに1度でも治療を受けた人は6回の権利を得ることができる」が「40歳以降42歳までに初めて治療を受けたら3回までの権利しかない」という風に言うことができます(※43歳以降は残念ながら対象外)。

なので例えば、これまで治療を受けたことが無い39歳11ヶ月の女性がいるとして、
今、初回治療を行えば「6回まで助成が受けられる」が、1ヵ月後(つまり40歳を越えて)に 初めて治療をすると「3回までの助成」になるということです。

もちろん、くどいようですが「助成は1回でも多く受けられた方が良いというものではなく、助成を受けずにすむのであればそれにこしたことは無い・・・」ということは大前提としてのお話です。

ただし、あくまで制度として以上のような規定だよ、ということは頭に入れておきましょう。

2014(平成26)年4月~2016(平成28)年3月までは、新制度への移行期間として、旧制度との橋渡し的な独自条件が設定されていますが、コチラも女性の年齢がキーになっている点では一緒です。以下の「通算助成回数を手っ取り早く知る方法」を参照してください。

自分が受けられる「通算助成回数」を知る方法

上述のように、この記事を書いている2015年現在の今は、ちょうど制度変更の移行期間になっており ネット上には「旧制度」「新制度」「移行期間の制度」の記述が入り乱れています。

ネットで調べても「うちの場合はどうなの?」に即座にこたえてくれる情報が、なかなか見つからなかった(分かりにくかった)のですが、厚生労働省のページに早見表(制度改正周知用リーフレット『不妊治療への助成の対象範囲が変わります。』【資料2】)がありコレが最も分かりやすかったので、コチラにリンクと画像を掲載しておきます。

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申請にあたって用意するもの

各自治体によって用意するものは異なると思いますので、あくまで参考として東京都の事例を紹介します。

 
(1)特定不妊治療費助成申請書
コチラのページでダウンロードできる/※治療1回につき1枚必要。

(2)特定不妊治療受診等証明書
コチラのページでダウンロードできる/※不妊治療を実施した医療機関に記入してもらう/※治療1回につき1枚必要

(3) 住民票
※申請日から3か月以内に発行されたもの

(4) 戸籍謄本
※申請日から3か月以内に発行されたもの

(5) 医療機関発行の領収書のコピー(保険適用外診療分)

(6)申請日の前年の所得を証明する書類
※住民税課税(非課税)証明書又は住民税額決定通知書のコピーなど/※1月から5月までの申請については「前々年分」を提出する/※夫婦それぞれの分が必要になる

(おまけ) 他のおすすめ記事

不妊治療に関連して 他にも色々書いています。以下の記事もおすすめです。

採精室の中はどうなっているのか?

「1人でも多くの男性が、1日でも早く精子検査に出かけるきっかけになれば…」との気持ちで書いた記事です。

記事のタイトルはややコミカルですが、内容は大真面目(のつもり)です。

シトルリン桑抹茶を飲んでみた

不妊に悩む男性のための「妊活青汁」こと、シトルリン桑抹茶を飲用しています。

男性不妊の原因である精子の問題やED、精力減退などの悩みをサポートしてくれる青汁飲料です。

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私の飲用体験記を記事にまとめましたので(シトルリン桑抹茶の購入体験記と飲用後の感想)、興味がある方はそちらも読んでみてください。

そのほか

そのほか妊活関連のおすすめ情報を紹介しておきます。

自宅でできる人工授精キット

こちらは 正直 我が家ではは試したことがありませんので"おすすめ" というわけではありませんが、こういうものもありますよ・・・ということで掲載しておきます。

人工授精を自宅でやってしまおうという「シリンジ法」のキットです。

先端部がシリコンゴムで出来た器具を使用し 精子をスポイトのように吸い上げ膣内へ注入します(※キットは1回ごとの使い捨てになります)。

病院で受ける人工授精の相場が1回あたり1万5千円くらい(平均)なんだそうですが、こちらは「1回あたり499円」ということで、コスト的に人工授精を続けるのがつらい方にはいいかもしれません。

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